【FACT FULNESS】を読んだので感想と内容をまとめておきたいと思います^^
この記事の内容
- ファクトフルネスとは何か
- 10の本能
- 最後に一言
この本、世間で非常に評価が高いようですね。マイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツさんやアメリカ合衆国の元大統領バラク・オバマさんが大絶賛したとして話題になっていました。
私が読んでみた感想としても自分と世の中を見つめなおしたいと思わされたとても良い本だとおもいました。
では簡単に内容をまとめていきたいと思います。
【FACT FULNESS】ファクトフルネスとは何か
【FACT FULNESS】ファクトフルネス とは10の思い込みを乗り越えデータを基に世界を正しく見る習慣 と書いてあります。
私はこの本を読み終えてファクトフルネスとは事実を正しく認識し、理解することだと解釈しました。
この本の著者曰く「人々は全然世の中の事を正しく理解していない」ということらしいのです。
その証拠に本の中では[13問の3択クイズが出されています]
その中の1つを例として出してみたいと思います。
質問 世界中の1歳児の中で、なんらかの病気に対して予防接種を受けている子供はどのくらいいるでしょう?
- A 20%
- B 50%
- C 80%
答えは選択できましたか?
答えが見えてしまうので画像を挟んでみました。
答え C 80%
どうでしょうか?正解できたでしょうか?
私はBを選んで間違えました^^;
ちなみにこの本によると日本人の正答率は6%だそうです。少ないですね。
筆者はこれらの問題を「チンパンジーが適当に選んでも3割くらい正答するぞ!人間はチンパンジー以下か?」とユニークな物言いをして、このクイズを『チンパンジークイズ』と呼んでいました。これらのクイズはノーベル賞の授賞者や、医学研究者も正しく答えられなかったそうです。
なぜのこのように人々は世界を正しく見れていないのか?それはあらゆる本能が邪魔をしているからだそうです。
ではこの本の中に書かれている10個の本能についてまとめていきたいと思います。
正しい判断を邪魔する10の本能
1.分断本能
この分断本能は、人は「さまざまな物事や人々を2つのグループ分けないと気が済まない」というものです。
この本の中では主に貧困層と富裕層を例にとって、世界が両極端に分かれているように感じていると解説されています。
しかし実際に最も多いのは中間層だし、中間層は続けているということだそうです。
たしかにこう聞けばそりゃそうだと思うんですけど、ニュースなんかを見ていると貧富の差が広がっているというのをよく見ます。
これも事実なんでしょうけど、しっかりと貧困層の人が中間層になって暮らしが良くなっているということを認識しておく必要がありそうですね。
私はこの章を読んだときに「世の中には2種類の人間がいる」なんて文句を見たときにグッと心に響いたりするのは、この分断本能のせいなのかなと思いました。
2.ネガティブ本能
ネガティブ本能は「世界はどんどん悪くなっている」と思う本能です。
世界金融危機や海洋汚染、温暖化などを目の当たりにして世界が悪い方向に向かっていると不安になってしまっている人が多いようです。
しかし世界はそんな悪いことばかりでなく、極度の貧困や核兵器の数、は減っているし、世界の平均寿命は延びていってるといった、世の中がいい方向に向かっていることもたくさんあることを知る必要がある。
悪いニュースは印象に残りやすいし、広がりやすい、反対に世の中がだんだんとよくなっているということは私たちの耳に届きにくいということを意識していきたいですね。
3.直線本能
直線本能は、グラフなどを見たときに、「グラフがその時に向かっている方向にそのまま突き進んでいくと思う」ことです。
人口増加のグラフと金融危機のグラフが例に出されて開設されています。
しかし実際にはグラフ位にはいろいろな形があるので、データや理論からしっかりとした予測をしようということだそうです。
直線本能に脅かされずきちんと根拠のある予測をして、しっかりとした対策をしていきたいとおもいます。
4.恐怖本能
恐怖本能は「高所、閉所、暗闇、蛇やクモ、炎など人間が進化する過程で培ってきたもの」だそうです。しかし現代においてはあまり役に立っていないものや、恐怖を感じるほどリスクが高くないものものたくさんあるので、しっかりデータを基にリスクを計算していこうということでした。
私はこの章を読んだときに、たしかに進化の過程で生き延びるためだったので、この恐怖を感じるのはある程度仕方ないのかと思いましたが、今の生活の中では、遭遇する確率のが低いものや、自分でその確率をコントロールできることもたくさんあると思いました。
恐怖に支配されずにリスクを管理することを意識していたいと思います。
5.過大視本能
過大視本能は「数字を目の当たりにしたときに、目の前の数字が一番重要だ」と思ってしまうことだそうです。極端に大きな数字を見たときに、 「こんなにたくさんの数字が出ているなら大変なことが起きているに違いない」などと思ってしまうようです。
これを抑えるための方法は比較と割り算、その数字にたいして、
- この数字はどの数字と比べるべきか?
- 1年前や10年前と比べてどうなっているか?
- 似たような地域と比べたらどうか?
- どの数字で割るか?
- 合計は?
- 一人あたりは?
など量でなく割合で計算して、その数字が重要かどうかを判断する必要があるそうです。
6.パターン化本能
パターン化本能は「一つの例がすべてに当てはまる」という思い込みです。自分の経験や目の当たりにしたデータがほかの事すべてに当てはめてしまわないよう気をつけなければいけないということです。
もちろん経験やパターンは大事なもので止めようとすべきではなく、間違ったパターン化を防ごうということで、そのためには「分類を疑う必要がある」とあります。
- 同じ集団の中にある違いを探す
- 違う集団の中の共通点を探す
- 違う集団の間の違いを探す
- 過半数に気を付ける(過半数は51%なのか99%なのか)
しっかりとパターンが当てはまるのか吟味していきたいと思います。
7.宿命本能
宿命本能は「すべてはあらかじめ決まっている」という思い込みです。物事がいまのままでありつづけるのは「そういうさだめなんだ」と正当化してしまい、変われないと考えてしまうということです。これまでそのように生きてこれたからその環境が続くと考えてしまうようです。
しかし、世の中は変わっていないように見えてもゆっくりと変化している。
それを意識して自分の知識もアップデートしていこうということだそうです。
8.単純化本能
単純化本能は「パッとひらめいたシンプルな解が他のたくさんの事にもピッタリ当てはまる」という思い込みです。単純化した方が物事理解していると思いやすいので気を付けなければいけないそうです。
その為には、一つの視点だけでは世界を理解できないので、意見が合わない人とも考え方を検証して、自分の弱点を見つけていこうとあります。
さまざまな角度、立場から物事見ていけるように注意していきたいと思います。
9.犯人捜し本能
犯人捜し本能は、「犯人を見つけることで問題が解決した」思い込んでしまうことです。
しかし、犯人を見つけ責めたところで問題は解決しません。
私も会社にいると「これ誰がやった?」という言葉をよく耳にします。犯人ではなく原因を見つけ出し、同じ問題が起きないような対策、仕組みづくりをしていきたいと思います。
10.焦り本能
焦り本能は「今やらなければ」と焦ってしまうことです。「今すぐに行動しろ」という言葉は特に警戒する必要があり、この本能はほかのすべての本能にも通じる最悪の本能とあります。
この本には、「今やらなくても大丈夫、他の事をしてからでも全然平気」「一呼吸して落ちついて」と書いてあります。
私はこれを読んだときにすごく新鮮に感じました。自己啓発本の中には「今すぐ行動しろ」とか「やるかやらないかだけ」なんて言葉をよく目にします。実際行動するのは大事なことですが、しっかりデータを集めて分析していきたいと思います。
以上が【ファクトフルネス】にあった人々が世の中を正しく見ることを邪魔する10の本能でした。
作者が心配する5つヤバイこと
追記です。
10の本能の内容の後に作者が懸念している5つの心配事が書いてあります。
とても重要な内容だと感じたので、別の記事にしました。
作者が心配する5つのことの記事はこちら
≪世界で起こると本当にヤバイ5つのこと【ファクト フルネス】≫
- 感染症の世界的な流行
- 金融危機
- 世界大戦
- 地球温暖感
- 極度の貧困
最後に
自分なりに大事だと思った部分をまとめたので足らない部分や読みづらいところが多々あると思います。
本の中では詳細なデータや例がたくさんあってとてもわかりやすく、説得力がありました。
また、冒頭にあった「チンパンジークイズ」など、ものの言い回しがユニークで最後までとても楽しく読み進めることができました。
実際に日常生活のなかで、情報に触れたときにデータを集めて、比較、検証してなんてことをするのは難しいと思いますが、この本の内容を少しでも思い出して、自分は本能に支配されていないか考えながら生活していきたいと思います。
この本には、そんな真実、本質に近づくための内容がぎっしり詰まっていると思います。
最後に、本の一番後ろにある著者の【おわりに】と【訳者あとがき】を読んでとても感動しました。
ぜひ実際に手に取って読んでみることをおすすめします。
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